脱非モテ就活生はどう生きるか。
この世の中には二種類の就活生がいる。企業に媚びへつらう就活生と、企業が媚びへつらう就活生だ。
— ワタナベカズキ (@skogaku) 2018年4月8日
※上記は筆者のTwitterなのでよければフォローしてほしい。所属企業の関係もあり匿名でやりたかったためアカウントを作りなおした。育てるのに心が折れそうだ。
Twitterで述べた通り、なぜ企業に媚びへつらう学生と、企業が媚びへつらう学生が存在するか。それは紛れもなく一般的な就活では「褒める」「媚びる」ことが何となく求められているからだろう。
例えば自己PRの書き方。
「なるほど、この企業が求めているのは挑戦心にあふれて、チームを導ける人材か。もらったな。私は学生時代のサークルで、歴代のチームが達成できなかった、150校が出る大会でベスト4を目指しました。(ほらほら、具体的な数値もいれて挑戦の凄さだしといたぜ。)途中でチームメンバーからは反感をかい辞める人も出てきてしまいましたが、一人ひとりと話し合うことでチームをひとつにまとめました。(見よ、このリーダーシップ)結果ベスト16まででしたが、周囲の仲間からは◯◯さんが副部長で良かったといってもらえ結果以上の経験になりました。(この失敗から学ぶ姿勢も好きだろオラ)」
このお手本なようなES。面接でもだいたいこんなものだろう。しかしである、相当なアホでない限り(だから小利口な人が就活失敗するのだ)求める人物像など絶対見る。ということは同じような話がその企業には大量に寄せられレッドオーシャンで同じ価値で戦うことになるのだ。これが「媚びる技術」だ。
┃脱非モテ就活生はどう生きるか
さて、ではどうしたら「媚びない技術」が手に入るか。これまで、下記のようなエントリーで「非モテの悲劇」、内定をとることが内定を取ることに繋がるという「内定スパイラル」を紹介してきた中で、「だったらどうしたらいいんだオラ!」という悲鳴とクレームが寄せられているので、そろそろ対策も示し始める。
┃媚びないこととは「ありのままを伝えること」
媚びない、とはありのまま本音を伝えることだ。
【保存版】こんな就活はするな。閉塞感を打破するビジネス賢人たちの「就活アドバイス」|新R25 - 世の中がわかるジブンもいい。
この中でもLINE→ZOZOTOWNで恐らく日本一有名なサラリーマン田端氏や他著名人も「媚びない」大切さを述べている。はあちゅう女史だけは謎に第一志望以外受けない、だって好きじゃない人に告白しないでしょ?とモテナイ人みたいなことを言っているのは内緒だ。
ただし、ここが重要なのだが「ありのままを伝える」ことであって、嘘をつくことは決して推奨されていないし、筆者も全くしていない。ありのままで伝えることで企業をAttractし対等にプレイなくてはならない。田端氏の言うとおり、ここが就活ゲームの肝だ。上の著名人はそりゃ媚びる必要がない。ありのままで実績があるからだ。ここを間違えると大火傷するので要注意だ。
┃企業をAttractできる経験がないならつくる
ここまで書くと、全国大会◯位とか、首席とか、、そんな経験自分にはないとまたしても非モテマインドを発動させる就活生がいるのだろう。安心しよう。あればいいが大抵の学生はそんなの無い。では、どうしたらいいか。答えは簡単だ、今からでも作ればいい。筆者が人事をしていたとき、オッと思わせられて再現性のあるものを紹介しておく。(その学生たちは少なくても選ぶ立場の学生たちだった)
- 自分でブログ立ち上げて少ないですけど月3万くらいは収益あります
- 人気商品買ってメルカリで転売して稼いでました
- 仮想通貨で+200万くらいはでました。最初の頃に入ったので。元手?借りました
- 3徹までは麻雀してました
- 月300kmは走ってましたね
- アルバイト?してないです。麻雀とスロットで生計立てました。
- Twitterのフォロワー1,500人くらいです。戦略があって〜
- instaの投稿平均300いいねくらいです
- 合コンばっかりしてて月10回はしてました。勝率は・・・お金は・・
- 出会い系アプリの攻略法知ってます?
- 私◯◯ってドラマめっちゃ詳しいんですけど、あのシーンのあのセリフ知ってます?
- 就活って結構幻想なとこ多くないですか?なので就活生同士でブログはじめました
ざっとあげてもこのくらいある。例えばこんな具合いだろう。
学生「◯◯さんからしたら大したことないですけど月3万くらいはブログで稼いでます」
人事(いやいや俺の可処分所得10万くらいだから羨ましいわ)「へーどんなブログやってるの?」
学生「留学のブログです。友人達が結構海外行っていて、そこから情報仕入れて私が書いたり、時には書いてもらったり」
人事「へーなんで留学にしたの?」
学生「アフィリエイトで案件単価高かったのと、記事書きやすいからですwww」
人事(ビジネスセンスあるやん)
学生「学生時代頑張ったことですか?麻雀くらいですwでも3徹まではいけますね」
人事(正直なやつめwにしても体力あるな)「麻雀好きなの?」
学生「そうですね、あれって運なようで結構性格でるんですよね。一緒に打つ人の性格から戦略立ててました。あと何だかんだ皆でいるの楽しいじゃないですか」
人事(戦略的な思考も強いのかな?社交性もありそう)「にしても寝ないで平気なの?」
学生「いや全然平気じゃないです、ただ誘われるんで気合いですね。」
人事(タフだし、人の誘い断らないな。営業や企画営業でいけそうだ)
どうだろうか。目標を決めて、チームの逆境を乗り越えて、チームメイトに信頼された話と貴方ならどっちが気になるだろうか?勿論この他にもどんなテーマでもいいと思う。ただし、相手の得意領域の話はよほど自信がない限り避けるべきだ。◯◯業界というのは〜、というようなテーマで話をしても相手に分があるに決っている。
相手の土俵で相撲をとるべきではないんだ。それはまるで、台所に迷い込んでしまったスニーカーのようだ。スニーカーにはスニーカーの土俵があるだろう?それと一緒さ。それぞれのものには果たすべき役割が与えられるように、自分が勝てる土俵を選ぶことが必要なのさ。こういう感じってわかるかい?
村上春樹の主人公風にいうならこんなところだろうか。
次回はちょっと高度なテクノロジーである「ディスる技術」に言及したいと思う。
就活生よ!じげんを褒めるな! むしろ正しくディスれ!けなせ!
就活支援会社がビジネスモデルの関係で言いたいけど言えないこと、でも学生は知っておかないといけないことをお届けする企業の採用証明シリーズ第2弾。
今回は「愛情、友情、平尾丈」のキャッチフレーズでお馴染み?のじげんを扱ってみたい。
※支援会社が真実を言えない理由はこちら↓
┃次元を越える六本木のS級クラス女子
今回より、5つのポイントで企業を定量評価してみる。あくまでも主観での採点であることはご容赦いただきたい。(余談だが、ポジションを取らないメディアほど面白くないものはない。まるで、誰も殺されない推理小説のようにね)
結論、じげんを恋愛市場に置き換えるなら、六本木のS級クラス女子といえる。自身のスペックも高く男性に求めるものも高い。色々な男に奢られていて、自身でも稼いでいる、モデル並みの男性から言い寄られることも多く、プライドも高い。というところだろうか。
学生の観点に戻ると、グラフのとおりシンプルに向き不向きが分かれると考えられる。
そう考える理由を記載する前に、本筋とはズレるが、5つの観点について補足しておく。
①社会共感性:事業、会社は何のために存在するか、その「目的」が社会のためになっており社会的に共感されやすいか
②裁量:自分で「自律的に」決定できる範囲がどこまであるか
③社員能力:優秀な社員がどれくらいいるか、彼らと仕事をすることで「成長」が見込まれるか。
④事業優位性:会社のビジネスモデルに仕組みとしての優位性があるか。
⑤待遇:挑戦したいといっても基盤となる収入をどれくらい得られるか。
最初の3点は「モチベーション3.0」にある枠組みにはめることで、人がモチベーションを感じやすい観点に分けている。
最後の2つに関しては、「やる気」がいくらあっても会社として勝ち続けられるのか、どれくらいの水準の生活ができるかについての指標となっている。
モチベーション3.0 持続する「やる気!」をいかに引き出すか (講談社+α文庫)
- 作者: ダニエル・ピンク,大前研一
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2015/11/20
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┃「事業家集団ZIGExN」の今
最近発表された四半期決算から年間の数値をざっくり推計すると、売上100億、営業利益33億(利益率33%)という数値を叩きだしている。そして驚愕なのが時価総額1,400億という会社の規模を、創業10年近くで作りあげていることだ。参考までに誰もが知っているであろうクックパッドの時価総額は600億、ここにも市場の期待感が溢れている。
もちろん、ビジネスモデルへの評価や、戦略への評価もあるだろうが、それ以上に大きいのは、あのリクルートで「10年に1人の起業家」と言われ、最年少取締役となった「愛情、友情、平尾丈」こと平尾社長の彗眼と行動力への評価だろう。(余談だが、キャッチコピーと平尾社長のクールなUIがあってなさすぎると感じるのは私だけだろうか)
┃主力の人材事業のビジネスモデル
では、売上約100億のうち80%以上を支える主力事業である人材事業のビジネスモデルを見てみたい。
同社の人材領域のビジネスをまとめると下記のとおりだ。大きく3つ、アグリゲーションメディア、ポータルサイト、システム提供と3つのモデルを有している。つまるところ、求職者を集めて、提携メディア企業に送るか、自社の求人在庫に直接応募してもらうかでマネタイズを行っている。
同社の決算資料でもまとめられている通り、求人広告市場は1.2兆円、そのうちじげんのシェアは17年3月期だと0.5%の50億程度にすぎない。そのため獲得できる市場についてはまだまだあると言う意味で市場の魅力としては大きい。
では、短期長期ともにビジネスの鍵を握るのはどこか。SEOでのマーケティングがメインなら、「上位表示」によるユーザー集客が肝になり、PPCでの有料集客がメインならCVRを上げることで広告費を回収する意味で「企業数」がより大事なKPIになると判断できる。前者であれば基本無料でユーザーを獲得し、ユーザーがいるから企業を獲得できる、逆に後者の場合は、有料で集客しても掲載数がないとコンバージョンに至らないため、企業を獲得し(成果報酬なら提携難易度は低い)、多くの求人在庫をもちCVが見込める状況で有料集客が行える。卵が先か鶏が先かの議論だが、ビジネスモデルとマーケティング方法によって取るべき戦略は異なるように思う。
┃同社のアキレス腱はどこか。
例えばアルバイトEXでみるとSEOモデルであろうか、PPCモデルであろうか。勿論両方行ってはいるのだが、出ているデータから判断すると、PPC主導なのではないだろうか。理由としては同社のIRを見ると月の販管費(主に人件費と広告費)として4億/月を使っている。社員数が130名で80万/月としても1億ほどなので、その他費用を考えても2〜3億円はPPCで回していると考えられる。
また、実際にアルバイトEXを例に検索をしてみると、アルバイトを検討中のキーワードで「データ入力 バイト」では上位表示ができておらず、顕在化しているニーズである「ディズニーランド バイト」等では上位表示が実現できている。検索回数でいうと前者は後者の10倍ほどあるようなので、SEOで「量」を獲得することはできていないようだ(あるいは狙っていないようだ)
であるならば、同社の最大のアキレス腱は、メディア企業の掲載中止ではないだろうか。PPCで集客する以上、じげん側としては単価を上げてもらう必要がある(もしくは単価の高い案件を優先して出すかだ)。勿論、メディア企業側は安くすむに越したことはないのだが、自社のみが掲載しないと、競合のメディア企業にその分を持っていかれる機会損失が生まれるので簡単には掲載をやめられないだろう。しかし、各メディア企業が談合を組み、マーケティングプラットフォームの利用をやめる、ということも考えられなくはない。
事実、私の見落としでなければ平尾氏の出身であるリクルート社の「TOWNWORK」や「バイトル」との提携が見当たらない。このあたりから筆者は「価格がおりあわず古巣が降りた」と推測している。
┃事業の意義に見いだせないComfort building
(ここまでが小難しくなりすぎたので就活生はここから読んでもらってもいいかもしれない)さて、ここまでは優秀なカリスマが、優秀なビジネスモデルを生み出し、優秀な仲間を採用することで利益と時価総額を実現していることを述べた。実際に入社すれば、このような社員からビシバシとしごかれ、事業家集団としての考え方のいろはを徹底的に叩きこまれると思う。そしてそれはリクルートのDNAを色濃くついでおり、実際に同社の行動規範の1つである「ぐるぐるPDCA」や、リボン図を使った説明等はリクルートの最も得意とすることだろう。
リクルートの すごい構“創"力 アイデアを事業に仕上げる9メソッド
- 作者: 杉田浩章
- 出版社/メーカー: 日本経済新聞出版社
- 発売日: 2017/05/26
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一方、「ロジック」を元にした事業構築が強いあまりに、置いてけぼりにされているのが事業そのものの意義であるように感じ、筆者としては恋愛工学で大切な「共感」がしにくいのも事実である。ACSフェーズで言うなれば、Aフェーズで大胆なマウントを取り、Cフェーズをすっ飛ばしたままSフェーズでクロージングされている感覚だ。これも感覚値ではあるが決算説明資料も、ものすごくわかりやすく事業戦略が俯瞰されているのだが、それぞれの事業の意義や価値はあまり語られていないように思う。(同社決算説明資料はこちら)
意義の部分に筆者が共感できない決定的な理由は下記を見て欲しい。これは執筆時点で「東京勤務の企画営業職」を検索したときの結果である。右上に媒体名が出ているのだが、私が目視で確認したところ2ページ目まで、つまり40件目までが「@type」の求人案件なのだ。
であるならば、求職者からしたら@typeを見ればことは済むのではないだろうか。。
確かに@typeとマイナビ転職両方の案件が見られるのは便利ではあるが、重複もあるであろうことや、2ページ目までを1社が独占なのであれば、その価値も薄く感じてしまう。
さらにだ。ビジネスモデルを前述したが、じげんからすると高単価の案件への応募が望ましい。これはいみじくも同社資料で「高単価商材への送客強化」と宣言されていることからも明らかだ。
筆者はもちろん聖人君子ではないので(あるならば恋愛工学は題材にしない)、利益のためのロジック構築を否定するつもりはない。ただ、「求職者が良い仕事にめぐりあうか」という価値基準がいつのまにか損なわれてしまっていないだろうかというところが気になるのである。
┃S級美女に投資できるか?若いうちは自己成長への投資である
待遇について新卒に限ると初任給が300万、月収25万とのことだ。他のITベンチャーを見ると25万〜30万くらいの水準のところが多く、やや低めではあるように思う。ただし、前述したとおりバキバキの優秀層に厳しいフィードバックをもらいながら成長出来る可能性も、相応の裁量をもって事業推進できる可能性も高い。
ならば、ここの月5万ほどのお金はMBAに通っている自己投資と捉えれば良いのではないだろうか。上昇幅についてはデータがないためわからないので言及は控える。
(なお恋愛工学的にはS級女子に投資するのは愚策であることは言うまでもない。)
┃強くなりたいあなたに最適な企業
まとめると、自己成長にとってはこの上ない環境であるということだ。まずは成長第一に考えたい就活生や、将来的に起業をする筋肉を鍛えたい就活生にはとてもおすすめだ。逆に、事業の社会価値を見出したいタイプや、ウェットな環境を望む学生にはアンマッチかもしれない。
アート(芸術性、共感性)、クラフト(経験)、サイエンス(ロジック)のバランスで言う、「アート」を置いてけぼりに、クラフトとサイエンスで成長してきた会社とも言える。近しい属性の会社がDeNA等であろう。
世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか? 経営における「アート」と「サイエンス」 (光文社新書)
- 作者: 山口周
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 2017/07/19
- メディア: 新書
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ただし、バランスはあれど、結局はこの言葉につきる。
"完璧な企業等というものは存在しない、完璧な絶望が存在しないようにね"
何を取って何をとらないか、その判断は貴方次第だ。
僕は最強の恋愛工学戦士が誰だか証明しよう。
本ブログの元論文である本家「ぼくは愛を証明しようと思う。」内のベーシック理論、恋愛工学。そして恋愛工学の学習者は工学生、恋愛工学戦士などと呼ばれる。Twitter界隈には、その戦士が多数存在し、コミュニティとなっている。
その数多の恋愛工学戦士の中で、工学生首席と呼ぶべき人間を見つけてしまった。
本稿は就活とはテーマがズレるが、就活工学のベースは恋愛工学であり、その首席のプレイは知っておいて損がないので筆をしたためたいと思う。
のっけから、その首席の名を明らかにしてしまいたい。それはずばり
村上春樹小説の主人公
に他ならない。
本稿では、下記の村上春樹小説を中心に、恋愛工学首席として春樹小説の主人公のプレイを研究してみたいと思う。
※参考文献
また小説中の引用箇所については、ドリーさん(@0106syuntaro)の「村上春樹いじり 」から抜粋させてもらっている。
前置きが長くなったが彼のプレイを覗いてみよう。なお、背景にある恋愛工学の基礎理論は今回のエントリーでは説明しきれないので、本家のメルマガを購読してみてほしい。
***
┃Attractフェーズの完全攻略方法
このフェーズで最も難しいのが「非モテ」感を出さないでいつつ、自分を上手く魅力付けすることだ。その難易度が高いプレイを完全にマスターしているのが春樹小説の主人公だ。
羊をめぐる冒険において、主人公は「耳がすごい女」という物語のヒロインと出会う。そのヒロインに会って間近のプレイがこれだ。
「僕が角を曲がる」と僕は言った。「すると僕の前にいた誰かはもう次の角を曲がっている。その“誰か”の姿は見えない。その白い袖がちらりと見えるだけなんだ。でもその袖の白さだけがいつまでも目の奥に焼きについて離れない。こういう感じってわかるかい?」(p51)
わからんわ! ただ、君が気になる、というのをストレートに言わないことでの非モテ回避、かつ自分のメタファーの巧みさを武器に社会的地位をさらっとPRしている。さらに同タイトルの別のシーンを見て欲しい。
女「あなたは何を抱え込んでいるの?」
主人公「たいしたことじゃないよ」
女「きっとあまりしゃべりたくないのね?」
主人公「きっと上手くしゃべれないことなんだ」
女「本当にしゃべりたいことは、うまくしゃべれないものなのね。そう思わない?」
主人公「わかならないな」
女から興味をもってもらい、共感してもらえても、ここまでクールに受け流す、このマウントの取り方こそ、Attractフェーズにおける真骨頂ではないか。
まだまだくる。女性からの彼女いるの?奥さんとはなんで別れたの?という類のテストに対しての100点満点の回答がこれだ。
「さっきも言ったように一口じゃいえない。しかし、ニーチェの言葉にもあるように、退屈さには神々を旗をまくってね、そういうことさ。」(p59「羊をめぐる冒険」)
どういうことだか筆者には全くわからない。ただ「彼女いるの?」というような質問に対し、嘘はつかずに(本当のことは言わずに)答えるというのがセオリー恋愛工学においては最高のアンサーなのではないだろうか。
また、「非モテ」の最大の的であるメンタル面が恐ろしく強靭なのもハルキストの特徴だ。国境の南、太陽の西内で既セクのイズミちゃんの従姉に出会ったときの主人公の心境を見て欲しい。
「僕は最初に彼女と顔を合わせたときから、この女と寝たいと思った。もっと正確にいうなら、僕はこの女と寝なくてはいけないと思ったのだ。」(p57)
勘違いしないで欲しいが恐らく彼は「ヤラなくてはいけない」「内定が欲しい」というメンタルで焦っているわけではない。「こいつに俺とやる以外に選択肢あるのか?」くらいのボスザルの心境なのだ。その証拠にだ、、
「そしてこの女だって僕と寝たがっていると本能的に感じた。」(p57)
あまりにクールすぎるプレイとメンタルにイライラしてくるほどだ。
┃オナ禁のメリットを体現する主人公
恋愛工学の中では「オナ禁」によってテストステロンが分泌され、男らしい体つきになり自信がつくこと(非モテの対極が自信だ)、頭の回転が早くなること、が発表されている。ただし、というべきかわからないが、最大のヒット作、ノルウェイの森の中での主人公ワタナベはこんなことを言っている。
「ときどきぬくもりが欲しくなるんです」(p109)
「ずっとマスター◯ベーションしながら待ち続けるべきなんですか?」(p211)
ドリーさんも指摘の通り、「そうなんだよ!!!」「待ち続けるんだよ!!!」全ての男がそれで耐えているんだから、お前もそれで耐えるんだ。と言いたいのだが、やはり彼らはデフォルトでオナ禁なようだ。だからこそ、これまで紹介してきたような自信みなぎるプレイが可能なことを考えると、オナ禁の効果は絶大なのだろう。
┃Seductionフェーズの完全攻略方法
さて、そんなボス猿プレイを繰り広げたハルキストが最後のフェーズをどう乗り切るのか。ちなみに基本のACSフェーズの中で(ACSフェーズについては下記を参考にしてほしい)信頼関係構築のフェーズとなるComfort buildingは飛ばす。というよりも彼らはこのフェーズをサラッと流しているのだ。しいて言えば、ウィットに飛んだメタファーと、度々登場する「喫茶店のコーヒー」や「バーでのウォッカ」が和みの役割を果たしているのかもしれない。
本筋からそれたが、最後の口説きであるSeductionフェーズをハルキストはどう攻略しているのか。このフェーズにおいて、多くの一般男性が尻込みしてしまうようなことを彼らは一切躊躇しない。一言で言えば、
勇気
これを最大限に持ち合わせているのが彼らなのだ。恋愛工学の提唱者である藤沢氏も結局は「セッ◯スさせてほしい」と直接的でも間接的でも言えるかどうかに全てがかかっていると警告している。それを彼らは悠々と踏み越えていくのだ。
「やってほしい」(「ノルウェイの森」p259 )
草むらを歩いているときに入院している直子にワタナベが言ったセリフがこれだ。よく見て欲しい、たった6文字だ。これで草むらで手でしてもらうこととなる。
┃グダをクリアする
Seductionフェーズで最も起こりやすいのがこれだろう。逆に言えば「してもいいけど、付き合ってくれるの?」だ。そんなテストへの最高のカウンターを繰り広げているシーンを紹介しよう。
「本当に私と一緒になりたいの?」
「僕という人間には、僕の人生には、何かがぽっかりと欠けているんだ。失われてしまっているんだよ。そしてその部分はいつも飢えていて、乾いているんだ」(「国境の南、太陽の西」p244)
みてくれ、この120点満点の返しを。そして2人はこの後結局寝ることになる。「付き合わないとできない」の返しのセオリーは「嘘はつかず、全く別の話にもっていく」に集約されると思うが、上の回答を見て欲しい。なんと解釈を女性に委ねるという最高のパスを女性にだしている。つまり都合良く見れば、付き合ってくれるのかも、と取れるのだ。さすが工学生首席。
┃(番外編)究極の弁明方法を証明しよう
工学生として優秀であればあるほど、バレてはいけない真実が明るみになるリスクは増えていく。そのリスクが現実になったときでさえ、ハルキストは最高にクールなのだ。前半にも登場した「国境の南、太陽の西」において、イズミちゃんの従姉と寝ていたことがイズミちゃんにバレてしまう。その際のイカす弁明を見て欲しい。
「僕と彼女のあいだに起こったことは決して本質的なことではないのだと。それは本来の道筋で起こったで出来事ではないのだと。それは一種の物理的な吸引力のようなものであって、僕の中には君を裏切ったというやましささえほとんどないんだ。」(p62)
「け、決してそんなつもりはなく、つ、つい出来心で。。◯◯ちゃんを嫌いになったわけじゃないんだ。ごめん許して欲しい」と一般の男がなりそうな場面でこの余裕だ。「本質的なことではない」のだ笑
***
本ブログは就活生向けに真面目にテクニックを紹介することがテーマだが、本稿は完全に番外編として捉えて欲しい。ただ就活工学も昇華しきると、ハルキストのようなプレイができるようになるのかもしれない。出会ってすぐに面接官を抱けるようになるまで、我々は精進したいと思う。
※最後に本稿を書くにあたり春樹小説を読み直す時間はなかったので抜粋はほぼ本書からさせてもらったことにお礼を述べたい。
「志望動機」がもたらす非モテコミットという悲劇
「志望動機はなんですか?」
この質問に対する答え方に迷う就活生も多いだろう。答えは前回エントリー「僕は内定の方程式を証明しよう。 」で少し触れたとおり、シチュエーションによって違う、だ。今回のエントリーでは早い段階での面接というシチュエーションに限っての悲劇を紹介する。
いったん話はそれるが、早い段階でのこの質問は筆者はそもそも企業に問題があると思う。
考えてみてほしいのだが、一次面接で志望動機を聞くなど、そもそも合コンの自己紹介で男が女に、
「お前は俺のドコが好きなんだ?」
という質問をしているに等しい。これが許されるのは企業が西島秀敏ばりのイケメンか、村上春樹小説の主人公くらいなものだ。相手が西島秀敏なら、ジェネラルルージュの速水晃一に舐められるチュッパチャップスになりたい女性もいるのでは(ry)
企業の採用担当の目に触れるならば一言だけいっておきたい。学生の本音はほぼこんな感じだろう。
「そんなのねーよバカ。そもそもほぼ知らないのに志望動機なんてあるわけねーだろうが。でもしょうが無いから通過しそうな話するからよく聞いておけよ」
ただ、、である本ブログのテーマはあくまでもどうしたら内定を取れるかだ。なので企業が悪いということを筆者は断言してしまいたいのだが、それを言っていても何も解決しないので、聞かれた場合のテクニックについて書いておく。
┃ウソだらけの異常な空間を脱する
合コンを引合いにだしたが、合コンで仮に男に自分のどこが好きか聞かれたとしよう。
「はい!さっき皆にお絞りを配ってくれていましたし、店員さんに対する態度も優しかったです。私も優しい親に育てられてきたので、"優しい"という共通点に運命を感じました」
合コンでこんな回答をするのか?100%しないだろう。なぜ就活という異常な空間では上記がまかり通るのか?聞く方も聞く方だが、答えるほうも答えるほうで痛すぎだと感じるのだがいかがだろう。ちょっと大げさかもしれないが、実際に序盤で答えられる志望動機なんてこのようなものだろう。実際、巷の就活本にも「自分の過去の経験(できるだけ今の自分の核をつくる原体験となっている部分)と企業の共通点を見つけて志望動機を作るといい」と書かれているのを私も数冊見つけた。
┃普通に答えればいい
では、どう回答するのがいいか?答えは簡単である。先程の合コンだったらなんて答えるか?
「いや、まだわかりません」
が本音だろう。(繰り返しだが相手が西島秀敏出会った場合は除く)
だったら面接でも同じだ。ただマイナス印象を与えるのも非合理的なので、失礼のない本音で答えよう。
「正直まだ深い理由は持っていません。ただ先輩が商社で働いていて、凄く楽しそうに働いているので僕もまず受けてみました。他にもコンサル等も見てみたいですが、面接という形でもいいので、まずは社員さんの空気感を知ったり、色んなお話を聞いてみたいと思って今日は来てみました。ですから、志望度に関してもまだわからず、これから色んな企業との比較の中で選択したいと思います。」
もう少し語れる人もいるだろうが、これがほぼ本音だろう。
┃悲劇の非モテコミット
このテーマは今後数回に渡り取り上げると思うが、巷で言われる「熱い志望動機」「第一志望、志望群と答える」というような回答をするとプラスが得られないだけならまだしも、逆に企業にマウントを取られるだけとなる。それが恋愛工学でいう「非モテコミット」だ。
以前のエントリーで示したとおり、企業(女性)は「モテる就活生(男性)」が好きなのだ。であるならば、出会ってすぐに熱い志望動機を語ったり、第一志望ということを示したらどうなるか?
それはあなたがモテないことの証明にしかならない
であるならば、理路整然と「自分には他にも選択肢がある」ということを示せれば、モテることの証明になる。(内定を持っていることが最強のシグナリングになるということを以前示したときに「嘘をつくのもあり」というような意見が散見されたが、筆者は「嘘は全くもってススメていない」し今後も進めないので、持ってもいないのに他に内定を持っているというようなことを志望動機で語るのはオススメしない。あくまでも「これから他に見る企業がたくさんある」という事実で良い)
最後に誤解がないように書いておく。
内定=試行回数×ヒットレシオ(f’)
ヒットレシオ = f’(シチュエーション,テクニック)
今後執筆予定だが、本エントリーはあくまでも序盤の面接においてだ。
デートを重ねて(場合によっては身体も・・)の後と合コンの自己紹介では使うべきテクニックが全く違うことは忘れないでほしい。
僕は内定の方程式を証明しよう。
就活に悩んで自己啓発本を読んでいる諸君に告ぐ。いますぐその本を閉じて騙されたと思って「ぼく愛」を読んでみてほしい。そしてワタナベ君が気がついた強力なモテの方程式を身につけるのだ。
自分の「核」は努力だ!とか痛々しい自己分析をしている場合でもない。「自分はモノに例えるとまるで乾いたスポンジのようだ。つまり何でも吸収することができるのだ。」とか村上春樹ばりのESを書いている場合でもないのだ。
┃ベーシック就活工学における内定の方程式
ベーシック恋愛工学
モテ =試行回数×ヒットレシオ(f)
ヒットレシオ = f(イケメン度, 年収)
ヒットレシオは先天的なイケメン度と年収に左右されてすぐには変えられないとすると、まずは何よりも数を打つことが大事だ。という理論だ。
ベーシック就活工学
内定 =試行回数×ヒットレシオ(f)
ヒットレシオ = f(地頭, 人間性, いわゆる就活)
対して、ベーシック就活工学の方程式は上記だ。
勿論読者の皆様からは、普通に就活するだけじゃないかボケ!というツッコミは承知している。この後、一歩進んだアドバンスト就活工学を説明していく。しかし、藤沢氏が下記の理由で、いきなりアドバンスト恋愛工学を紹介しなかったように、私も就活生に「試行しない言い訳」を与えたいわけではないし、数を打つことはどの道大事なのでベーシック就活工学が本質ということは忘れないでほしい。
現実の世界では、同じ男が同じ女を狙う場合でも、ヒットレシオは大きく変わります。
ベーシック恋愛工学とちがい、アドバンスト恋愛工学では、むしろ試行回数の最小化と、
ヒットレシオの極大化を目指します。そうした重要なことをなぜ今まで伏せていたのかというと、多くの男がモテない原因は、単純に試行回数が少なすぎるからです。そして、アドバンストな内容を学ぶには、多くの失敗の経験が必ず必要です。だから、最初からそういうアドバンストな戦略を説明して、恋愛工学の基本ができていない読者に、安易な「試行しない言い訳」を与えたくなかったのです。(引用)週刊金融日記 第39号
┃アドバンスト就活工学における内定の方程式
アドバンスト就活工学
内定=試行回数×ヒットレシオ(f’)
ヒットレシオ = f’(シチュエーション,テクニック)
アドバンスト恋愛工学同様、アドバンスト恋愛工学でも、ヒットレシオに大きなパラダイムシフトが起きる。ヒットレシオに影響を与える要素は、どんなシチュエーションで、どんなテクニックを使うかということのみだ。ベーシック理論にあった地頭、人間性、就活は要素から抜けている。つまり、正しいシチュエーションで、正しいテクニックを使えば、誰であれ内定は取れる。
上の理屈から言うと、「誰でも内定は取れる」のだ。選考に落ちると、自分を否定された気分になる。内定が取れずに自殺する学生も国が把握しているだけで、年間30名もいるそうだ(メンタルがおかしくなる人はこれの1,000倍くらいいるのではないか?)本ブログの目的でもあるのだが、テクニックがあれば誰でも取れる内定で命をたつようなことや、精神を病むことを本ブログを通じて少しでも減らせればいいと考えている。
鼠「お祈りメールを受け取ったよ。どうやら僕は一般的にいって社会に向いていないタイプの人間なのかもしれない。無価値。バン」
僕「僕はそうは思わないね。足りていないのは明日の朝、僕がいつも食べているシリアルだけだ。シリアルにただ牛乳をかけて食べるのがたまらなく美味しいんだ。僕が何が言いたいかわかるかい?つまりそういうことなんだ。君に足りないのは毎日を楽しく過ごすためのテクニックだけなんだ。」
今後のエントリーで各シチュエーションにおけるテクニックを紹介していくので楽しみにしていてほしい。
僕はネットプロテクションズの採用を証明しようと思う。
※本ブログは就活生と企業の間の情報の非対称性を悲しんだ筆者が趣味の一環として企業を主観で分析する記事です。そのため、基本的には筆者が実際に肌感を持っている企業を対象に主観をふんだんに込めて書いていることをご了承ください。
"完璧な企業などというものは存在しない。完璧な絶望が存在しないようにね。"
風の唄を聴け/村上春樹著より一部編集
┃つぎのアタリマエをつくろう
新しいコンテンツに挑戦する本企画の初回は、つぎのアタリマエのつくろうでお馴染みのネットプロテクションズ。BtoBtoCのビジネスながらITベンチャー採用界隈では人気企業の1つです。詳細な分析はこの後しますが、いいから自分に向いているかどうか教えろよ、オラ!というせっかちな君に結論から。
<こんな君にオススメ>
- 派手ではなくても確かに便利な事業を作りたい人
- 手堅く勝てる領域のビジネスを作りたい人
- 安定した収益があり、経営資産がある会社で新たな事業に挑戦した人
- 地頭が良い人
- 気持ちの良い、優秀な社員と働きたい人
- キングダムでいうと王翦が好きな人
<こんな君には向いていない>
- 1勝9敗でいいじゃんスピード重視で事業を起こしたい人
- 儲かる市場優先で事業起こしたい人
- コミュニケーション力抜群、営業なら任せておけ君
- 考えるより行動派の君
- 外コン行きたい、人は論破してナンボや君
主な理由は以下の考察を読んで欲しい。
┃会社立上げ時にはアタリマエでなかったこと
現在の主力事業である"NP後払い"は、普段の買物では商品を見てからお金を払うのに、なぜネットショッピングではそれが出来ないのか、という日常の疑問から生まれた。
そして驚くべきはその何気ない日常の「不」を、周囲からの「実現不可能」という評価にめげずに形にし、1億人が利用し、流通総額1,400億円まで仕立てた挑戦心と忍耐力にあると思う。(参考:BUSINESS|ネットプロテクションズ採用サイト)
この背景と成長ストーリーからも「勝てる領域を見つけ、徹底的にやりきる」企業文化を感じられる。キングダムで言えば柴田社長は「私は"絶対に勝つ"戦以外は興味がない」という王翦タイプと推測する。(←知らない人はそっと読み流してほしい)
┃何をやっている会社か?何がアタリマエになったのか?
決済という領域は本ブログの想定読者の就活生にはわかりづらいかもしれないので、ネットプロテクションズの主力事業である"NP後払い"をちょっと詳しめにピクト図にするとこんな感じだ。
※ネットプロテクションズサイトを参考に筆者作成
要するに購入者のネットで商品も見えないのに先払いなんてちょっと不安、クレジットカードは使いすぎちゃうからなんか抵抗が…という不安を商品が先に届くという流れにすることで解決しているのだ。
逆に販売者側には、後払いの実施による債権回収リスクの担保(与信担保)と、新規顧客の獲得という価値を提供している。
┃アタリマエになった後払いサービスの現状の収益性と今後の見通し
どれくらいアタリマエになったのかというのを見ると年間3,000万人が利用するしているとのことなので、日本人の4人に1人が使うサービスとして普及しているようだ。
次に収益性の観点からビジネスモデルの秀逸性を見てみても、
一言でいうなら美味しいビジネスというほかない。
2017年で見ると売上88億、粗利10億とのことだ。
サイトを見ると正社員が約100名、公開されていないが人件費や家賃等のコストも含めて1人平均コストが600〜700万くらいだとすると販管費が6〜7億円ほどで2億〜3億円ほどの営業利益が出ていることとなる。(ただし正社員以外のCS的な要素を外注しているようなので実際のところ営業利益はさらに低くなると想定)
特筆すべきは販売者側は一度NP後払いを導入すると解約するコストが非常に高い。
属にいうスイッチングコストというやつだ。なので、解約が非常に起こりづらいと想定できる。そのため、営業マンを増やさなくても、獲得した分が積み重なる美味しいビジネスモデルを構築しているのだ。
さらに、これにEC市場そのものの伸びが後押する。
http://www.meti.go.jp/press/2017/04/20170424001/20170424001-2.pdf
2016年度でみると総務省発表の流通額が15兆、NP後払いの流通額が1,400億なのでEC流通額におけるNP後払いの利用率は約1%とそれほど高いシェアを占めているわけではない。(ただし同上の総務省の発表によると複数回答可のアンケートでコンビニエンスストアでの支払い希望は36%と3人に1人以上いるようなので、やや1%というのは少ないようにも見える)
しかし2017年のEC市場規模が2015年から2016年と同様の110%成長を見せたとすると、16兆円のEC市場となり、シェアが仮に同様の1%だっとしても1,600億の流通額
に6%の手数料で100億近い売上、12億ほどの粗利が創出できる。
(あまり関係ないが売上=流通総額×手数料率だとすると、売上が88億、流通総額1,400億なので企業からの手数料率は約6%ほどと逆算できる。)
細かく計算したがつまるところ、市場も成長していて、一度導入されたら解約されにくい(シェアが奪われにくい)美味しい事業と筆者は見立てている。
※NP後払いの導入企業例や競合となるGMO後払いの事例を比べてみたが、
2つの決済システムを並列して使っている企業も見受けられなかった。
┃つぎのつぎのアタリマエを作れるか??
ここまでは良い点が目立つが、同社の今後の課題はなんだろうか。それは、NP後払いの次のアタリマエとして何を生み出すか、という部分ではないかと筆者は着目している。
採用サイトでも明示されているが、ここまで述べてきた安定的な収益性が土台にあることに加え、何よりも年間ユーザー3,000万(日本人の5人に1人?)の購買データを含む個人情報をストックしている。というのが最大の経営資源になる。
この資産をどう調理するか、が今後のアタリマエの鍵となるのではないだろうか。
「会員制ポイントサービス」と位置づけられている、フフルルポイント - お得に貯まる使えるポイントサイトや「WEBマガジン」フフルルマガジン | 日々の彩り、モノとの出会いが既に関連事業で行われているが、どちらも収益の柱としては育っていないように見える。会員サービスはユーザーの粘着性を高める位置づけとも考えられるので、直接的な収益は見ていないかもしれない。また後者のフフルルマガジンは運用がストップされたようだ。冒頭に書いているが「完璧な企業というものは存在しない。完璧な絶望が存在しないようにね」ということで、色んな領域に挑戦するならば失敗はつきものだ。
またもう一つ筆者が気になるのが購買者のニーズがどこまで存在するのか、という点だ。というのもこれは個人の感想なのだが、基本的にECでの買物をする場合、クレジットカード全てが済むし、今後は仮想通貨での決済というようなものも出てくるだろう。その中で、「わざわざ後払いでコンビニに行って支払う」という消費者の心理が私には掴めていないのだ。事実利用者がこれだけ多いので、あくまでも個人の感想なのだがそこは個人的に不透明感が残る。
┃どんな人におすすめでどんな人には向いてない?
やっと冒頭とリンクさせられるのだが、ここまでじっくり読んでくれた読者は、これまで同社が、ちょっとお固めに見える決済という領域にトライし、着実に高収益モデルを実現してきたことがお分かりいただけたと思う。
ここが同社の最大のアキレス腱であり、骨のある学生からしたらやりがいのある部分と感じるのではないだろうか。
なのでこのような学生には向いているのではないかと冒頭で記載した。
- 派手ではなくても確かに便利な事業を作りたい人
- 手堅く勝てる領域のビジネスを作りたい人
- 安定した収益があり、経営資産がある会社で新たな事業に挑戦した人
ちなみに個人的にはメディアや広告領域が好きなので、
購買者から他社が集められない口コミを集める口コミメディアや、
販売者の売上を伸ばしつつ自社の決済手数料を伸ばすマーケティング支援、
ビッグデータをサードパーティに販売するあたりに興味がある。
(余談だがこう考えると同社の採用インターン等は非常に設計しやすい)
少し話がそれたが、逆に「決済」「Fintech」「BigDate」という領域から軸足を移すことはほぼないと考えられるかつ、それほど多くの事業を一時に立ち上げている様子でもないので、
(正直もう少し色々トライできるのではないかと思ってしまうほどだ)
- 1勝9敗でいいじゃんスピード重視で事業を起こしたい人
- 儲かる市場を見つけて事業起こしたい人
- 考えるより行動派の君
上記のような例えばCyberAgentやDeNA、Recruitの特性が好きな人には向いていないと考える。
また少し前の社長のインタビュー記事で語られていたのは、営業も外注し、正社員には企画職を求めていくとのことだったので、
- コミュニケーション力抜群、営業なら任せておけ君
営業が得意な学生が力を発揮できるシーンは少ないように思う。
┃どんな人達が多い?
ここは主観でしか語りにくい部分なのだが筆者が接したことのある同社の社員の印象を一言でまとめると「いい人かつクレバーな人」という印象だ。
いわゆる体育会系の熱さが前面に出ているわけではないが、
みんな凄く接しやすいいい人だ。
「いい人」というのはチープなようでいて、
チームで協力して行う仕事においてはむしろ必要条件となる。
また物事を俯瞰して捉えて適確に判断をするクレバーさを感じる。
キングダムでいうと蒙恬のようなタイプだろうか(しつこい)
ということで、これにて、だいぶ長くなったが本音の企業研究第一弾は校了となる。
もし自社の記事を掲載してほしい、あの企業を知りたいというような声があればTwitterのDMかメールアドレスに送ってほしい。
✉:kntskmあっとgmail.com
内定がないから内定がない。みんなモテる人が好きなのだ。
「ねえ、つくる、君は内定を手にいれるべきだよ。どんな事情があろうと。私はそう思う」(色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年)※一部編集
僕もそう思う。
就活の時期になると、一部の就活生は自信満々になり、
一方多くの就活生は内定を取れずに自暴自棄になったりする。
何を隠そう、筆者も人生で一番苦労したのは就活活動といっても過言ではない。
では両者の差はいったいどこにあるのか?
もちろん細い答えはたくさんあるだろう。
ただ私はあえて断言したい。
内定を取ること
逆説的だがこれが内定を取るために大事なことだ。
間違っても巷の就活本を参考に自己PRをひねるというようなことをしないでほしい。
はっきり言って時間の無駄だ。
就活関係で秀逸な本に中川淳一郎氏著作「内定童貞」という本があるが、
この本の中で、以下に世間一般の自己分析や自己紹介の書き方講座がイケてないか紹介されている。
私は多種多様なアルバイトを経験しました。中でも一番の思い出は、気ぐるみショーの仕事です。気温33度の真夏に分厚いぬいぐるみを2時間も着ていねばならず、本当に大変な思いをしました。でも子どもたちの満面の笑顔を目にして、心から充実感を感じました。辛くてもやり遂げる喜びを体感できたことは、アルバイト経験を通じて得た最高の収穫だったと思います。
この自己紹介を見て人事が感じるのは
「体力あるな、こいつ」
「暑さにつよいな、こいつ」
ということだけである。(「内定童貞」/中川淳一郎著)
この本は笑いながら読めるので就活生と企業人事にはぜひオススメしたい
┃生物学的な観点からみた時の「内定」シグナリング
あて、本題に戻ろう。なぜ内定のために内定が大事か。
前回のエントリーで、企業(女性)はエントリーコストや採用リスクが高く、失敗できないため恋愛市場でいう女性に置き換えられると説明した。さらに企業の経営や人事は当然、企業が淘汰されないように優秀な遺伝子(社員)を採用するようにインストールされている。
そこでだ、いかに自身が優秀であるかを示すシグナル、それが内定なのだ。
実際に筆者が採用担当をしていたとき、◯◯社(特に採用競合であればあるほど)の選考が結構進んでいる、内定を持っている等聞くと、それまではあまり良い印象を持っていなくても、「あれ、何か聴き逃しているかな?もしかして引き出せてない一面あるかもな」等考えてしまうことが多々あった。
世の中の女性は胸に手を当てて考えてみてほしい、
「モテる男性」と「モテない男性」がいたら
ファクターがこれだけだとしてどちらを好むか。
こんにちは、建前君。
「モテない男性のほうが浮気もしなそうだし、尽くしてくれそうでいいなー」
そうだよね、本音君。
「モテる方がいいに決まってるじゃん。みんなが欲しがってるんだから良い男に決まってるし、この人と付き合ったら皆に自慢できるじゃん」
(世の中言って良いことと悪いことがあるので、そろそろ就活美談軍と女性軍から集中砲火を浴びる気がしてきた)
ちなみにリッチマンプアウーマンの中で小栗旬が演じる日向徹社長も説明会に来た学生に同様のことを言っている。
そうだな、内定を5個以上持っていない学生はいますぐ帰ってくれ。こんな時期にわざわざ説明会をやっているのは、他社が寄りすぐった人材のみに出会えるからだ。こんな時期になって内定を1つも持っていないやつに用はない!
私が言うことは納得してくれなくても小栗旬ほどのイケメンが言うことと思って聞いて欲しい。
┃内定童貞からの卒業
その1つをどうやって取ったら良いか教えろよ!オラ!
という罵声が聞こえそうなのだが、その取り方こそが本ブログのテーマなので、
これから様々なテクニックを体系的に紹介したい。
ただここで1つだけ紹介するとしたら、応募企業の格を下げて内定を取っておくことだ。
大手企業志望ならば、選考が早いベンチャー企業の内定を取っておけばいい。
ベンチャー企業志望ならば、ベンチャーの中でも選考難易度が高くない会社やブラック企業と呼ばれているとことでも内定をもっておくといい。
その事実が直接的にシグナリングにもなるかつ、自分の心の余裕にもなり、余裕がある就活生を演じることができる(というか本当に余裕が生まれる)
Sランクの女性を童貞男子が落とせるわけはないのだ。
繰り返しだが、内定獲得のための就活ゲームのハッキング方法「就活工学」は今後明らかにしていくので楽しみにまっていてほしい。