恋愛市場における男女の性差は就活シーンにおいてどうなるか
本エントリーはこの後度々出てくるベーシック理論になるため
特にこの記事でフォーカスすべき内容はないという前提で書いておく。
村上春樹の本質を知らないで、村上春樹作品を読んだら、すぐに出会った女を抱きながらカシューナッツを食べる"ワタナベ"にイライラしかしないだろう。ベーシック理論を知らないのはそれと一緒さ。
僕はわかったふりをして頷いた。
はるき小説に出てくる僕のように分かったふりをして見て欲しい。
本題に移ろう。
┃恋愛市場における生物学的な見地からみた男と女
本企画「ぼくは愛を証明しようと思う。」のネタ元になっている
「恋愛工学」の中でコア理論の一つになっているのが
生物学的な見地からみた時に生まれる男と女の行動様式の違いである。
生物学的には全ての動物は自分の遺伝子を次の世代になるべくたくさん引き継ぐように行動しています。 哺乳類のオスは、精子の製造コストが非常に安いので、論的には一匹のオスが世界中のメスを妊娠させることが可能です。 しかし、メスの場合は少し話が変わってきます。例えば人間のメスの場合、卵子は一ヶ月に一個しか排卵されませんし、 妊娠した場合には子供を子宮の中で一年近く育て、さらにある程度子供が育つまで授乳に一年ぐらいかかります。 つまり、メスの場合は理論的に生涯で産める子供の数が限られているのです。(金融日記第12号より)
詳しくは下記メルマガをご覧いただきたいが、凄く簡単にいうと男はいくらでも挑戦ができるが、女性は慎重にならざるを得ないという話だ。(倫理観の話ではなく理論的に言えばの話で、いくらでも男は挑戦できるなんてヒドイ!というクレームは受け付けない)
┃就活シーンにおける男と女
この性別による固有さを採用活動における企業と学生に置き換えるとどうだろう。
内定をもらうまでは、
男性:学生、女性:企業という風に置きかえられる。
内定をもらって安定した後は立場が逆転するが、本ブログのテーマは内定を取るためのテクニックなのでどちらかと言うと内定までの方を見て欲しい。
就職活動においてネットの普及や大手ナビさんのエントリー数増やそうキャンペーンの力も働き学生のエントリーコストは非常に安い。ドワンゴさんなどの例を除き面接などは無料で受けられる。多くの企業にアプローチできる下地があると言っていい。一方、企業側は出会える学生は限られており、内定を出せる数で言えばその数%(高くても10%くらい?)がせいぜい妥当といったところだろう。筆者が採用を担当していたころも数千名に会って内定を出すのは1%くらいだったように記憶している。
さらに企業は内定を出したら簡単なことでは取り消せない。
(もっといえば解雇規制のせいで入社してからも解雇できない)
なので男女の際と同じように理屈で考えても、企業は内定を出すのに慎重にならざるを得ない。
生物学に少し踏み込むなら、男性が遺伝子をばらまくように、就活生はエントリー数を増やすこと。女性が優秀な遺伝子を取り込むように、企業は優秀な人材を取り込むことをインストールされたOSだと思ってもらうとわかりやすいかもしれない。
- 作者: リチャード・ドーキンス,日高敏隆,岸由二,羽田節子,垂水雄二
- 出版社/メーカー: 紀伊國屋書店
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┃男性(就活生)が女性(企業)をどう口説くか
よって今後の理論のベースになるのは、男性が女性を口説くための恋愛工学を、
就活シーンに当てはめて就活生が企業を口説く方法を紹介する「採用工学」である。
言説の流布ともいうべき市場に採用工学がどう切り込めるが筆者も楽しみにしている。
僕は愛を証明しようとは思わないけど、就活は証明しようと思う。
藤澤数希氏の「僕は愛を証明しようと思う。」
蜜壺自衛軍?かどうかネーミングは忘れたが、彼ら彼女らを中心に賛否両論あるのは否定しない。というよりもあってしかるべきだろう。ただ個人的には著者の意見には大賛成である(そもそも賛成でなければこんなタイトルはつけないが)
その理由が本ブログの目的とも重なるのだが、藤澤氏の主張は決して「やるため」のテクニックが大事といっているわけではない。
本のタイトルにもある通り「愛」というゴール、目的のためにはテクニックが必要で、
その愛を獲得するための方法が現在の世の中欺瞞に満ちている。その欺瞞に対するアンチテーゼとして「恋愛工学」が導かれていると筆者は理解している。
話を戻そう。
では就職活動はどうか?
筆者が知見のあるベンチャー就活領域中心の話ではあるが、これほど情報の非対称性が存在し、その対称性を無くすはずの(広義の)メディアがその非対称性を増幅させている領域は他にあまり類をみない。
┃ベンチャー支援エージェントの功罪
そのメディアの代表プレイヤーがベンチャー支援のエージェントだ。
彼らの犯した、いや、犯している功罪は大きい。
彼らが重宝される理由は何か?それは簡単で、ベンチャー希望の就活生からするとベンチャー企業の数は山ほどあるが、知っている企業なんて数社しかないため、多くのベンチャー企業の中から(自称)厳選したベンチャー企業を紹介してくれるエージェントの存在は偉大なのだ。
一方、彼らの罪はどこにあるか?それは集約すると1点につきる。
┃広告主から対価を得るビジネス構造
エージェントは企業からお金をもらって動いている存在なのだ、だとすれば彼らは学生に各企業に対する本音なんて言えるはずがない。仮に顧客企業でないにしても、将来の顧客になることも考慮したら、当然そこも考慮したポジショントークが必要になるのは火を見るより明らかだ。ちなみに同じ理由で大手vsベンチャー企業の議論も、ポジショントークであることがほとんどのように思う。
本音を言えない、という証拠は何か。
それは今すぐ支援会社のwebサイトを見に行って見て欲しい。
顧客企業の紹介やインタビューが並んでいる。
「圧倒的成長、新規事業、社会価値、チームプレイ」
伊勢丹のデパ地下にでも来てしまったのかと目を覆いたくなる。
確かに書かれているそれは100%嘘ではないだろう(と信じている)
が、、
企業の課題や悪い点はどこにも1つも書かれていない
そんなことが本当にあるのか?
どんなに格好いい、可愛いモデルも欠点くらいありそうなものなのだが。
ちなみに全く同じ理由で就職市場を変えようとしているのが南社長が率いる「ビズリーチ」だ。彼らは企業からお金をもらったエージェントが、「あなたにぴったりな企業をみつけました」と求職者を誘導することに真正面から反対し、転職希望者からお金を取るモデルに変え、業界にイノベーションをおこしている。(ただし感覚値だがビズリーチを利用して求職者を探しているのが企業ではなく、7割近くエージェントになってしまっているのは残念だ)
┃僕は就活を証明しようと思う
エージェントがそうなるのはビジネスである以上仕方ない。
そこで私は微力ながら本ブログを通じて、利害関係がないから提供できるフラットな情報(エージェントのメディアとしてやる案もあったが上記理由で却下した)を行いたい。
上記がコンテンツの1つの軸で、もう1軸は内定を取るテクニック論だ。
だいぶ間が空いてしまったが、冒頭に書いたように藤澤氏の恋愛工学が手段として「やること」を実現するメソッドなら、就活工学は「内定」を実現するメソッドだ。
内定を取ることがゴールじゃない!テクニックじゃなくて想いだ!!
という就活美談軍の叫びが聞こえるが、
敢えて言い切ると内定がゴールで、テクニックの駆使がそれに有効な手段だ。
どういうことか、感情的に理解されないことも多いだろうが
次回以降のエントリーで紹介してみたいと思う。
"結婚して幸せにしたい女がいたって、付き合えなきゃ幸せにできないだろ?それと一緒さ、地球が反対に回転し始めたって、企業でやりたいことがあるなら、内定を取らないといけないんだ"